ロシアのプーチン大統領が2月21日、ウクライナ東部で親ロシア派勢力が支配する地域の独立を認める大統領令に署名し、「平和維持」のために軍を派遣するよう指示しました。東部での紛争停止を定めた2015年の「ミンスク合意」を崩壊させ、欧米との対立をさらに広げる動きですが、ロシアの狙いは何なのか。ロシアとウクライナ政治に詳しい大串敦・慶応大教授に聞きました。
――今回のロシアの動きをどうご覧になりましたか。
プーチン氏の判断には非常に驚かされました。「ミンスク合意」を破るメリットがロシア側にとって非常に少ないにもかかわらず、自ら破綻(はたん)させたからです。
――なぜ、合意を破るメリットが少ないのでしょうか。
今回ロシアが独立を承認した…
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【視点】<プーチン氏の判断には非常に驚かされました。「ミンスク合意」を破るメリットがロシア側にとって非常に少ないにもかかわらず、自ら破綻させたからです>ということですが、プーチン大統領が「ミンスク合意」を死文化した理由は簡単です。ウクライナのゼレン