人件費はコストですか? 180度の転換迫るパーパス経営

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専門記者・木村裕明
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アナザーノート 木村裕明記者

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 年初に朝日新聞デジタルで配信された「考 2022年の先へ」のシリーズで、「パーパス経営」を取り上げました。

 「存在意義」と訳されることが多いパーパス。自分の会社がなぜ社会に存在するのかを定義し直して、経営の根幹に据えようとする取り組みのことです。

 ソニーグループや花王、味の素など、採り入れる会社が少しずつ増え、関心を寄せる企業が広がってきました。損害保険大手の損保ジャパン介護事業大手のSOMPOケアなどを傘下に置くSOMPOホールディングスには、そのノウハウを教えてほしいと、他社から頼まれることが増えているそうです。

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 とくに重要なノウハウが、対話です。部署によっては月に1度、メンバーによっては週に1度。上司と面談を繰り返す人がいると聞いて、驚きました。年初の記事で書き尽くせなかった、SOMPOの「青臭い取り組み」の一つです。

 これまでの面談のように、仕事の目標や進捗(しんちょく)の話はしないのがポイント。「1on1(ワンオンワン)ミーティング」と呼ぶ定期的な1対1の対話の時間、部下には過去の経験を振り返ってもらい、人生や仕事で大切にしたいことなどを話してもらいます。上司には、部下の話に耳を傾け、適切な問いかけをすることが求められます。

 そんなに頻繁に上司と面談を重ねる会社員の方は、多くないのでは。我が身を振り返っても、そんな経験はありませんし、そもそも自分の人生観や仕事観について、腹を割って上司と話し合えるものなのでしょうか? 信頼できる上司でなければ、難しいよな。さまざまな疑問が頭をよぎります。

組織を変える「1対1」

 SOMPOは、社員に自分の人生観や仕事観などを振り返ってもらい、自分の志や成し遂げたいことを探すよう促しています。対象はグループの全社員約6万人。23年度末までに、一人ひとりが「マイパーパス」を見つけて、言葉にしていきます。1対1の面談が、この作業をサポートする場になっています。

 グループの最高人事責任者(CHRO)で、パーパス経営のキーマンである原伸一さんに、聞きました。

 管理職の方々には、これまでとずいぶん違うスキルが求められるのではないですか?

 「そうですね。管理職のあり…

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