施設か親元か、児相と家裁で分かれた見解 専門家「記憶にない事件」

有料会員記事

大宮慎次朗 宮野拓也
[PR]

 神奈川県大和市の自宅で次男(当時7)を窒息死させた容疑で母親が逮捕された事件で、次男の保護をめぐる児童相談所と家庭裁判所の見解が分かれた。施設に入所させようとした児相の申し立てを家裁が却下。親元に帰った次男は命を落とした。専門家は「記憶にない事件」としつつ、判断の難しさを指摘している。

 「絶対渡さない」

 2017年4月、上田綾乃容疑者(42)は、次男の雄大さんを保護しに来た県の児相職員に激しく抵抗した。自宅アパートの近隣住民が目撃していた。その直前に内縁の夫との間にできた三男が1歳5カ月で死亡していた。2週間後、児相が保育所にいた雄大さんを強制的に保護。電話で伝えると、上田容疑者は「(児相に対し)犯罪をしても構わない」と声を荒らげたという。

 三男が亡くなる約15年前には、前夫との間にできた長男が生後5カ月、長女が生後1カ月で死亡。上田容疑者が危害を加えたかどうか分からなかったが、児相は3人の子どもが亡くなった事態を重く見た。雄大さんを一時保護した2カ月後、施設への入所を決めた。

児相「家庭での養育最善ではない」

 児相の責任者は「きょうだいが亡くなる原因がはっきりするまでは、家庭での養育は最善ではないと考えていた。子どもの命にかかわる恐れのある親子関係と認識していた」と話す。

 一時保護と異なり施設入所措…

この記事は有料会員記事です。残り936文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【無料会員限定】スタンダードコース(月額1,980円)が3カ月間月額100円!詳しくはこちら