第20回イスラエルがロシアを静観してきたその理由は ウクライナ危機の深層

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エルサレム=清宮涼
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 ロシアのプーチン大統領が24日、ウクライナ東部での「特別な軍事作戦」の実施を決めたと発表しました。プーチン氏は21日には、ウクライナ東部の親ロシア派支配地域の「独立」を承認していました。欧米諸国がロシアへの経済制裁を次々と発表するなか、これまで事態を「静観」してきたイスラエルも23日、「ウクライナの領土の一体性と主権を支持する」とする外務省声明を出しました。イスラエルの対応をどう見ればいいのか。ウクライナ情勢の不安定化は、今後の中東地域にも影響を及ぼしうるのか。イスラエル国家安全保障研究所でロシア研究をするソフィ・コブザンツェフ研究員に聞きました。

 Sophie Kobzantsev イスラエル国家安全保障研究所(INSS)のロシアプログラムの研究員。ロシア生まれ。イスラエル軍でサイバー攻撃への対応や情報収集などを担う「8200部隊」出身。

 ――欧米諸国がロシアへの批判を強めるなか、イスラエルはこれまでウクライナ情勢をめぐって公式の声明を出してきませんでした。

 イスラエルはロシアとウクライナの双方と外交的、経済的な関係があります。イスラエルは自身の利益を守るため、両国の間でバランスを取ろうとしてきました。そのためイスラエルは米国の同盟国でありながら、この問題については客観的でいようとしてきました。

 ――イスラエル外務省は23日の声明で、「ウクライナの領土の一体性と主権を支持する」「ウクライナ東部での進展と状況の緊迫化について国際社会の懸念を共有する」とした一方で、ロシアを名指しにはしませんでした。

 興味深い声明です。ウクライ…

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