「NATOは我々をだました」 ウクライナ侵攻めぐりプーチン大統領

ウクライナ情勢

モスクワ=石橋亮介
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 ロシアのプーチン大統領は24日午前にテレビ演説し、ウクライナ東部での「特殊軍事作戦」の実施を宣言した。演説要旨は以下の通り。

 ロシアの安全保障を巡る要求に北大西洋条約機構(NATO)は冷笑と偽りで応え、我々の国境に迫っている。ウクライナ東部の紛争を平和的に解決するため、我々は可能な限りのことをしてきたが、全て無駄だった。即座にこの悪夢を止めなければならなかった。

 欧米は、冷戦に勝利した絶対的な優位性からくる陶酔に陥り、自らに有利な決定だけを推し進めてきた。その最大の例が、何の根拠もなく始められた2003年のイラク戦争だ。口実とされた大量破壊兵器は存在しなかった。

 NATOは(これまで)1インチも東に拡大しないと約束し、我々をだました。こうした行為は国際関係の原則のみならず、道徳にも反している。

 ロシアは世界で最強の核保有国の一つであり、我が国への攻撃が侵略者に悲惨な結果をもたらすことは疑いがない。

 我々の計画に、ウクライナの領土の占領は含まれていない。ウクライナの軍人に、即座に武器を置いて家に帰るよう呼びかける。流血の可能性に対する全ての責任は、ウクライナを支配する政権の良心にかかっている。

 正義と真実は我々の側にある。祖国に対する国民の愛が与えてくれる、無敵の力を信じている。(モスクワ=石橋亮介)