地裁や地検でも… 警備大手系列などが談合 公取委が6社に命令

田中恭太
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 国などが発注する警備業務の入札で談合を繰り返したとして、公正取引委員会は25日、綜合警備保障(ALSOK(アルソック))グループの「北関東綜合警備保障」(宇都宮市)や「ALSOK群馬」(前橋市)など警備会社6社に、独占禁止法違反(不当な取引制限)で再発防止を求める排除措置命令を出し、うち4社には課徴金計1480万円の納付も命じたと発表した。

 公取委によると、6社は遅くとも2017年以降、裁判所や大学など群馬県内の公共施設向けに、国や自治体などが発注する機械警備業務の入札や見積もり合わせの計410件で、談合をしていた。公取委は20年9月に立ち入り検査に入っていた。警備業者への行政処分は初めてという。

 「セコム上信越」(新潟市)は自ら違反をやめ、課徴金減免制度で違反を事前に申告したため、行政処分は免れた。

 機械警備は、施設内に取り付けたセンサーで異常を感知し、警備員が駆けつける仕組み。7社は、各施設で既に契約を結んでいる社が続けて落札できるよう調整。新たにセンサーを設置する費用などを抑え、利幅を確保する狙いがあった。営業担当者の間で引き継がれていたという。

 発注元は、前橋地裁や前橋地検、関東地方整備局、群馬県立図書館、県立中央中等教育学校、前橋工科大学など。既存施設向けの機械警備の発注は、県内で17年以降に486件(計約12億円)あり、うち85%を7社が談合で受注していた。契約金額は総額約10億円に上っていたという。落札価格は高止まりしていたとみられ、談合があった約7割で落札率が95%以上に及んでいた。

 綜合警備保障系の2社は「再発防止策の徹底を図る」などとコメントした。

 機械警備は常駐警備に比べて低コストとされ、警察庁のまとめによると、対象施設数は全国で約318万カ所(20年末現在)。10年で50万カ所以上増えている。

 排除措置命令を受ける社や課徴金額は次の通り。

 北関東綜合警備保障=497万円▽ALSOK群馬=466万円▽シムックス(群馬県太田市)=288万円▽国際警備(高崎市)=229万円▽ケービックス(前橋市)▽東朋産業(同)田中恭太