傍聴席にAI翻訳の字幕など 鳥取市議会が試行

石川和彦
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 鳥取市議会は開会中の2月定例会で、字幕や手話通訳の試行をしている。耳の不自由な人に審議内容を正確に伝えるための取り組みで、2022年度中の本格実施を目指す。市議会事務局によると、昨春時点で県内で字幕を活用している議会はないという。

 「本年3月27日執行予定の市長選挙を控え、義務的経費を中心とした骨格予算を編成し……」

 18日の本会議。深沢義彦市長が新年度当初予算案の概要を説明する。傍聴席に置かれたモニターに、その内容が文字で表示されていく。AI(人工知能)を活用し、音声を文字に変換するシステム「AI翻訳」による字幕だ。変換ミスも見られたが、発言を追うように素早く表示されていた。

 終了後、字幕表示を常設すればどの程度の頻度で傍聴に来るか、などを尋ねるアンケート用紙が配られた。

 県難聴者協会東部支部長の有沢弘次さん(92)=鳥取市=は「字幕は我々には必要。字幕の表示は速かったが、よくわかった。どんどんやっていただきたい」と歓迎した。

 ケーブルテレビ用の手話通訳付き映像と、インターネット用の字幕付き映像も作成する。実際に放送、配信することはないが、難聴の人らに見てもらい、改善点を提案してもらう。手話通訳は県議会と倉吉市議会が導入しているという。

 障害者団体からの要望も踏まえた議会改革の一環として取り組んだ。市議会事務局によると、アンケート結果などを活用して検証し、22年度中の実施を目標にしている。(石川和彦)

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