「台湾有事」にらみ…ロシアをいさめない中国 試される大国の責任

有料記事ウクライナ情勢

林望・中国総局長
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 中国がロシアの暴挙に目をつぶった事実は、世界が長く記憶するだろう。

 ロシアによるウクライナ侵攻が始まった翌25日、プーチン大統領と電話会談した習近平(シーチンピン)国家主席は、「各国の主権と領土の保全を尊重し、国連憲章の趣旨と原則を守る立場は変わらない」と強調した。しかし、ロシアの行動はウクライナの領土保全と主権を侵害しており、国連憲章の理念などに基づく戦後の国際秩序への攻撃であることは明らかだ。

 ロシアのウクライナ侵攻に至るまで、中国は事態をこじらせた責任が米国にあると繰り返すだけで、ロシアをいさめようとしなかった。25日の会談で「正義がどちらにあるかを見て中国は立場を決める」とした習氏の言葉にも、ロシアに配慮しつつ、一方でウクライナを見捨てたと非難されぬよう、慎重にポジションどりを図る中国の姿勢がにじむ。

 中国が国際社会の求める「大…

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    佐藤武嗣
    (朝日新聞編集委員=外交、安全保障)
    2022年2月26日19時3分 投稿
    【視点】

     やはり、中国は既存の国際秩序を壊しにかかっているのか。北京冬季五輪開会式の際に訪中したプーチン大統領と習近平国家出席。両者が接近し、「共同声明」を出したところまでは、欧米を牽制しようとの狙いがあるのだろうと想定できた。ところが、主権国家で