北朝鮮から飛翔体、弾道ミサイルなら1月30日以来 米を揺さぶりか

ソウル=鈴木拓也
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 韓国軍の合同参謀本部によると、27日午前7時52分ごろ、北朝鮮の平壌郊外にある順安付近から日本海に向けて弾道ミサイルとみられる1発が発射された。飛行経路や落下地点、速度などを分析している。弾道ミサイルならば、北朝鮮による発射は1月30日にグアムを射程に収める中距離弾道ミサイル「火星12」を発射して以来。北朝鮮の弾道ミサイル発射国連安保理決議に違反する。

 北朝鮮は、1月に弾道ミサイルなどを計7回発射。日米韓が確認した1カ月間の発射回数では、金正恩(キムジョンウン)総書記が2011年末に実質的に権力を継承してから最多だった。その後、後ろ盾である中国への刺激を避けるため、北京冬季五輪の期間中は発射を控えていたとみられる。

 韓国の専門家の間では、米バイデン政権がロシアによるウクライナ侵攻への対応で手いっぱいのなか、揺さぶりをかける狙いがあるとの見方も出ている。

 北朝鮮は、国内が経済制裁新型コロナウイルスなどの影響で疲弊するなか、4月15日に故金日成(キムイルソン)主席の生誕110周年を控える。日米韓は、こうした記念日に合わせた国威発揚や、国内の不満を外に向けさせるために、軍事行動を活発化させ、ICBMの発射に踏み切る可能性もあるとみて警戒している。(ソウル=鈴木拓也)