第6回ウクライナ脱出、大渋滞の国境 極寒の道を歩き「せめてこの子は」

有料会員記事ウクライナ情勢

シェヒニ近郊〈ウクライナ西部〉=高野裕介、ローマ=大室一也 コルチョーバ〈ポーランド南東部〉=野島淳、ブリュッセル=青田秀樹、パリ=疋田多揚
【動画】戦火を逃れるため、ウクライナとポーランドの国境付近では渋滞が発生した=遠藤啓生撮影
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 青空の下に、どれほど続くのかわからない車列と、やつれきった表情を浮かべる人たちがいた。ロシア軍の猛攻にさらされるウクライナ。西隣のポーランドとの国境地帯は、戦火を逃れる市民であふれかえっていた。人々の心は張り詰め、緊迫した雰囲気が覆う。

 「なんでこんなに小さな子どもまで歩かせるんだ!」

 ロシア軍が侵攻を始めてから3日目の26日朝、ポーランド国境に近い幹線道路で、5歳の孫を連れたバシルさん(68)が交通整理にあたる男性に詰め寄った。

 国境の街シェヒニまでの道は約25キロ。だが渋滞で車は一向に動かず、霜が降りる寒さのなかで歩くしかない。周囲では、国境に向かう多くの人たちが、重い荷物を抱えながらゆっくりと歩を進めていた。

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 娘と孫だけをポーランドに避…

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    平尾剛
    (スポーツ教育学者・元ラグビー日本代表)
    2022年2月28日17時13分 投稿
    【視点】

    いまウクライナでは、この瞬間も悲痛な思いで国外へ逃れようとする人たちがいることに胸が痛みます。祖国を守るべく不本意ながら軍隊に志願した人たちの心中は、察するに余りあります。戦争は、市井の人たちを悲しみのどん底に叩き落とす。この現実に、悲しみ

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