午後11時、明かりがともる古本屋 居心地の良い夜の街の温度感

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菅野みゆき
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 広島県尾道市中心部の路地にほのかな明かりがともる。古本屋「弐拾dB(にじゅうデシベル)」の開店は午後11時。明かりにひかれるように、ぽつりぽつりと客が訪れる。詩集から漫画まで、様々な分野の古本が並び、新刊も少し。オープンから間もなく6年になる。

 店主の藤井基二(もとつぐ)さん(29)は隣の福山市で高校生まで過ごし、尾道で寺や美術館を巡るのが好きだった。「海や山、路地があって文化の香りがした」と振り返る。高校時代、失恋をきっかけに中原中也にのめり込み、詩人への憧れもあって、京都の大学の文学部へ。就職活動はしたものの、決まった時間に働いたり、朝礼で訓示を聞いたりすることは無理だと感じて内定を辞退し、尾道のゲストハウスで働き始めた。

 そんな時、知り合いから「藤…

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