市民が銀行に殺到するロシア国内 強まる経済制裁、原油価格も高騰

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ロンドン=和気真也 新田哲史 徳島慎也
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 ロシアに対する米欧の経済制裁で、ロシア経済に混乱が広がりつつある。28日、市場ではルーブルの売り注文が殺到し、大幅安に。通貨安に伴うインフレを防ごうと、ロシア中央銀行は同日、政策金利を一気に20%に引き上げた。だが、ロシア企業との関係を見直す動きも出ており、「ロシア離れ」が加速している。

 ルーブルは28日、ドルに対して一時、前営業日比で3割近く下落。最安値を更新し、1ドル=110ルーブル台まで落ち込んだ。米欧の政府が26日、ロシア中銀がルーブルを買い支えることができなくする経済制裁を決めたからだ。

 このため、ロシア中銀は28日、政策金利を9・5%から20%に引き上げた。政策金利を2倍以上にし、通貨安によるインフレに対抗する狙いだが、ロシア内では市民が現金を引き出すために銀行へ殺到している。

 また、ロシア財務省と中銀は…

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    吉岡桂子
    (朝日新聞記者=中国など国際関係)
    2022年3月1日9時48分 投稿
    【視点】

    ロシアでの事業からすべてひきあげる英シェル。日本の商社も投資する極東の石油ガス開発事業「サハリン2」事業からも撤退します。日本にとって中東より近い資源供給源でもあり、平時なら「撤退すれば中国に権益をさらわれる」という意見も出そうですが、ロシ

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