JR駅前か現地で新築、建て替えへ 大田市役所

杉山匡史
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 老朽化している庁舎の整備について、島根県大田市は28日の市議会全員協議会で、JR大田市駅東の市有地に移転・新築する案と、現庁舎敷地で建て替える案を示した。現庁舎は耐震化せず、解体する。庁内の庁舎整備検討委員会や議会などの意見を反映し、基本構想をつくる。

 候補地は、市有地▽現庁舎敷地面積と同等以上▽事業の実現性や地域経済の連携が可能――などを条件に選定した。

 第1候補の大田市駅前は国道9号に近いなど市民の利便性が高く、商業地と連動した周辺活性化や、既存の建物がないため土地活用の自由度が高いなどと評価。第2候補の現庁舎敷地は、地盤が強固で役所の認知度から市民の混乱が少ないなどと評した。

 一方で現庁舎の耐震化は2案に比べて整備費用が少なくてすむが、耐用年数が短く、年間経費も約2倍かかると試算し、実施しないとした。新庁舎は単独型か、分散型にするかは検討を重ねて決める。

 全協で楫野弘和市長は「庁舎建設では人口減少など将来を見据えた適正規模を意識し、感染症対応なども考慮せねばならない。市民に納得感が得られ、民間活力を引き出すことも重要だ」などと意図を述べた。

 本庁舎は鉄筋コンクリート4階建て延べ約1万平方メートルで、1982年3月に供用を開始。2018年4月の県西部地震では議場など庁舎内の天井板が落ち、壁がひび割れるなどした。震度6以上で倒壊の危険性が高いと指摘されている。

 このため市長をトップとする検討委員会を立ち上げて整備を検討しながら、市民から立地や庁舎機能などの意見を聞いてきた。新年度の当初予算案で基本構想・計画の策定費として700万円を計上している。(杉山匡史)