第7回身の丈3メートルの巨人アマンチューが現れる港町 どこからきたの
真野啓太
春、沖縄のとある港町に、身の丈3メートルをこす巨人が現れる。
名は「天人(アマンチュー)」。
天地を分けたという伝承も残る巨神(きょしん)。何者なのか。
沖縄本島南東部、南城(なんじょう)市。
港町の津波古(つはこ)区で、サトウキビの収穫が終わる3~4月ごろに開かれる豊年祭は今年も、コロナ禍で開催があやぶまれている。
豊作に感謝する祭り。公民館には地元の人が集まる。
ステージで演じられてきたのが「天人」の芝居だ。
畑で長老と孫が話していたところ、身の丈3メートル、白い髪、白いひげの天人が現れ、こう名乗る。
「くぬ世はじみたる、アマンチューてぃしや」
(この世界を始めたアマンチ…