北欧2カ国、ウクライナに武器供与へ 両国の首脳「歴史的な決断」

ロンドン=金成隆一
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 ロシアのウクライナ侵攻を受け、北欧のフィンランドスウェーデンが相次いでウクライナに武器を供与する方針を決めた。いずれにも、紛争地に武器を送らないという長年の方針があったため、両国の首相は「歴史的な決断」と評している。

 フィンランド政府は2月28日、ライフル2500丁と弾丸カートリッジ15万個、対戦車兵器1500基、食料7万食を送る方針を発表した。ロイター通信によると、同国は紛争地への武器輸出を認めないことを長年の方針としてきた。AFP通信によると、マリン首相は会見で「フィンランドにとって歴史的な決断だ」と述べた。

 同国政府は発表文で、ウクライナの要請を受け、欧州連合(EU)のいくつかの加盟国が武器や弾薬を送る方針を決めた、と指摘。「ロシアの軍事攻撃でウクライナの国内状況は極めて厳しく、防衛物資が早急に必要だ」と事情を説明した。

 同国は27日にも防弾チョッキやヘルメット、担架などを送ると発表していた。

 一方、スウェーデン政府も同27日、対戦車兵器5千基などの直接支援を発表。「紛争地に軍備を送ることはスウェーデンの慣例ではない。最後に本格的に実施したのは、1939年にソ連がフィンランドを攻撃した時だ」と説明した。アンデション首相は「ウクライナの対ロシア防衛を支援することが、スウェーデンの安全保障に最も有益となる」と述べたという。

 両国ともEUの加盟国だが、軍事同盟である北大西洋条約機構(NATO)には加盟していない。EUは同27日、ウクライナへの武器供与のための5億ユーロ(約650億円)の拠出を決めている。(ロンドン=金成隆一)