ビンドゥンドゥンから○○○へバトンタッチ 赤いキャラの評判は?

辻隆徳
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 北京冬季パラリンピック取材で中国入りして2日後の2月28日。北京中心地にあるメインメディアセンターを訪れると、長蛇の列ができているのを発見した。50人以上は並んでいる。

 「これはもしや……」

 北京オリンピック(五輪)のときにグッズショップの行列が話題になった。お目当ては公式マスコットの「ビンドゥンドゥン」。中には5時間以上待つこともあったという、今では入手困難と言われる代物だ。

 「もしかしたら自分も買えるかも……」

 期待を込めて店の中をのぞくと、幼いパンダをモチーフにしたという白い姿のぬいぐるみはどこにも見当たらない。代わりに商品棚に大量に陳列されていたのは、つぶらな瞳がかわいらしい赤いキャラクターだった。

 パラリンピックの公式マスコット「シュエロンロン」。灯籠(とうろう)をモチーフにし、中国語の名前には「雪」が入っている。

 店から出てきた中国人ボランティアと思われる男性は大きな袋を掲げていた。スマートフォンの翻訳機能を使って聞いてみた。

 「何を買いましたか?」

 すると、体長20センチのシュエロンロンのぬいぐるみが入った箱を見せてくれた。

 そして、空港で撮影したビンドゥンドゥンとシュエロンロンが写っている写真を指さして聞いた。

 「どっちが好き?」

 迷わず選んだのはビンドゥンドゥンだった。

 「五輪ですごく有名になった。自分の友達もたくさんグッズを持っている」

 それでも、シュエロンロンのぬいぐるみを持って、「こっちもかわいい。人気が出て欲しい」と続けた。

 この日の開店は現地時間の午後1時から。午後1時15分ごろに並んでみた。パソコンを片手に作業しながら待つこと約1時間半。やっと店の中に入ることができた。

 まだシュエロンロンのぬいぐるみは大量にあるが、棚には「1人1個まで」と注意書きがあった。金属製のマグネットは残り3個となっていた。

 無事にぬいぐるみをゲットし、店を後にした午後3時過ぎには行列は3分の1ほどになっていた。3月1日に行った別の記者によると、約20分で店の中に入れ、ぬいぐるみも問題なく買えたという。大会が開幕すれば、シュエロンロンも選手や大会関係者に浸透し、もっと人気が出るのかもしれない。

 ビンドゥンドゥンは、北京五輪の盛り上がりに一役買った。ただパラリンピックは、ロシアによるウクライナ侵攻によって祝祭ムードがしぼんでいる。4日、スポーツの祭典を純粋に楽しむことが難しい状況下で開幕を迎える。(辻隆徳)