1年半の「主役なき法廷」で語った言葉 日産ケリー元役員に有罪判決

有料会員記事主役なきゴーン法廷

金子和史、根津弥
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 日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告(67)の報酬を共謀して隠したとして金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪に問われた元代表取締役グレッグ・ケリー被告(65)に対し、東京地裁は懲役6カ月執行猶予3年(求刑・懲役2年)の有罪判決を言い渡した。ただ、下津健司裁判長は罪に問われた8年分の虚偽記載のうち7年分は「(ケリー元役員が)未払い報酬の存在を認識していたとは認められない」として共謀を否定し、無罪と判断した。

 「主役なき法廷」は20年9月に始まった。約70回の審理が重ねられ、判決までは1年半かかった。

 「ゴーンさんは日産を20年間にわたって発展させた傑出した経営者だった」「退任後も彼をつなぎ留める合法的な方法を探っていた」。ケリー元役員は初公判で、不在のゴーン元会長を持ち上げた。

 米国の弁護士資格を持つケリー元役員は1988年に「北米日産」に入社し、人事畑を歩んだ。08年に日産本社の執行役員になると、常務執行役員を経て12年に代表取締役に抜擢(ばってき)された。経営の中枢「CEOオフィス」のトップを務め、ゴーン元会長の「側近中の側近」と言われた。

 18年11月に元会長と一緒に逮捕され、翌12月に先に保釈された。保釈条件で定められた都内の住居には来日した妻と一緒に暮らした。妻は日本語学校に通い、ケリー元役員の裁判も傍聴し続けた。

13回の被告人質問「見たことない」「頼んでいない」

 公判の前半の山場は「最大の…

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主役なきゴーン法廷

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