「ロシアの戦勝曲」曲目を変更 中部フィルの演奏会

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 愛知県小牧市に拠点を置くプロオーケストラ「中部フィルハーモニー交響楽団」は、26日に予定している演奏会で、ロシアの戦争勝利を祝う大序曲「1812年」の演奏を取りやめ、別の2曲を演奏すると発表した。ロシアのウクライナ侵攻などを受けて曲目を変更した。

 拠点の小牧市で26日に予定されている世界を名曲で巡る特別演奏会で、チャイコフスキー作曲の大序曲「1812年」を地元の高校生の吹奏楽部員たちと演奏する予定だった。1812年にロシアに遠征したナポレオン率いるフランス軍に勝利したことを祝う曲で、祝典序曲と呼ばれることもある。

 フィンランドの作曲家シベリウスによる交響詩「フィンランディア」が代わりに演奏される。この曲は帝政ロシアの圧制下にあった母国の独立と自由を願って書かれた曲だという。また、チャイコフスキー作曲のバレエ音楽「くるみ割り人形」の「トレパック」を追加で演奏する。

 同楽団の加藤隆久理事長は「政治や経済界、さらにスポーツ界などでもロシア非難、ウクライナ支援が表明されているが、そのような中で、私たち音楽に携わる者に何ができるかと考えたひとつの答えが、今回の曲目変更です。ロシアの戦勝曲である大序曲『1812年』にかえてシベリウスの『フィンランディア』を演奏することにしました。しかしながら、音楽そのものやチャイコフスキーに罪はなく、リスペクトの気持ちは変わらないので、くるみ割り人形の『トレパック』を追加曲として演奏します」とコメントを寄せた。

 演奏会の会場でウクライナへの募金も検討しているという。

 名古屋フィルハーモニー交響…

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