「彼が経済担当相なら…」 ゴーン被告、経済危機の故郷で過ごす日々
ドバイ=伊藤喜之
日産自動車を舞台にした巨額の役員報酬をめぐる事件で、主犯とされた元会長のカルロス・ゴーン被告(67)が不在のまま、共犯に問われたケリー元代表取締役に有罪判決が告げられた。「映画のような」と形容された脱出劇で故郷レバノンに逃れたゴーン氏はいま、どのような日々を送っているのか。
ゴーン氏が関西空港から出国したのは2019年12月29日。音響機器用の箱に入って人目を避け、プライベートジェットに搭乗。翌30日、首都レバノンに降り立った。
地元ジャーナリストによると、ゴーン氏は今もベイルートにある邸宅で過ごしている。週末には約50キロ離れたスキーリゾート地、ファラクに滞在する姿も目撃されているという。
これまで、自宅で国内外のメディアのインタビューに多数、応じてきた。基本的には、自らの無実や日本の司法制度の不公平さを訴える内容だ。
昨年にはサウジアラビアの放…