「二重規制」批判に透ける経済界のホンネ 電気通信事業法改正案

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杉山歩、江口悟
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 インターネット利用者の情報保護強化などを盛り込んだ電気通信事業法改正案が4日、閣議決定された。経済界の反発で規制内容が緩められたが、まずは一歩を踏み出す。技術の変化が速いネットの世界で、利用者のプライバシーをどう保護していくべきか。個人情報保護法(個情法)も含めた議論を、今後も続ける必要がある。

 新経済連盟経団連などの経済団体が、今回の電気通信事業法改正に反対した理由の一つが、「個人情報保護法との二重規制になり、企業の負担が大きい」というものだ。すでに個情法を守るためのシステム改修や人員配置に追われている企業に、別の法律への対応を重ねて求めることは過剰だとし、個情法での一元的な対応を求める主張だ。

 経済界と呼応するように与党内でも反発を強めた議員もおり、総務省は規制内容を大幅に緩め、法案の提出を優先した。ネットの閲覧履歴などの第三者への提供に本人の同意取得を義務づけることは見送るなど、当初めざした欧州連合(EU)並みの厳しい規制にはならなかった。総務省としての「譲れない一線」がどこにあるのかも、はっきりしないままだった。

 一方で「個情法での一元的な対応」を求める経済団体の主張も、額面通りには受け取りにくい。2015年の個情法の改正で政府がネット利用者の情報保護を強化する検討を進めた際にも経済団体は反対の論陣を張っていたからだ。結局、端末の識別番号などを個情法の保護対象に位置づけることは見送られた。

 どの経済団体も公式見解を求…

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