第7回授業準備で休日出勤「削っといた」 気遣い装う上司、これでいいの?

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高浜行人
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 ある日の放課後、北陸地方の公立小学校で、若手の女性教諭が学校備え付けのパソコンに向かっていた。

 表計算ソフトにまとめて勤務時間を入力する作業。ある程度進めると、月の時間外労働時間が「過労死ライン」とされる80時間を上回ることに気付いた。

 「超えるかもしれません」。女性は、少し離れた席にいる管理職にそう声をかけた。

 働き方改革で、この管理職から80時間を超える場合は報告するよう言われていたためだ。

 管理職は席を立ち、近づいてきてパソコン画面をのぞき込んだ。

 そしてこう言った。

 「全部8時からにしちゃえ」

 女性は毎朝、午前8時よりも少し前に出勤するのが習慣だった。これを一律、8時に遅らせて少し勤務時間を削る。そんな提案だと受け止めた。

 毎日のように自宅に仕事を持ち帰る。タイムカードを押さずに休日出勤するーー。教員の長時間労働の背景に、そんなオンとオフとの境界があいまいな現状があります。連載「いま先生は」の第2部は、勤務時間の内外を問わず業務に追われる姿を通じ、働き方改革はどうあるべきかを探ります。

書き換えられたのに「ありがとう」

 親身になってアドバイスして…

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    内田良
    (名古屋大学准教授・教育社会学)
    2022年3月14日17時56分 投稿
    【視点】

    学校の労働環境は、とても劣悪です。 労働者の安全衛生においてもっとも基本的な事項であるはずの時間管理さえ、全国の公立校で正式に開始されたのは、2020年4月からです。つい数年前まで、学校の時間管理は「印鑑一つ」で済まされていました。公立小

連載いま先生は(全14回)

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