データセンターの熱×雪解け水→ウナギ養殖 北海道で実験始まる

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戸田拓
【動画】データセンターの熱と雪解け水でウナギ養殖=戸田拓撮影
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 サーバーなどの冷却に雪を利用する北海道中部の豪雪地帯・美唄(びばい)市のホワイトデータセンター(WDC)が、施設内でウナギの養殖実験を始めた。「初の北海道産ウナギ」として商品化をめざす。商品名には「雪うなぎ」を検討中だ。

 2月25日に現地で行われた発表会。この日神戸市から空輸されたウナギの幼魚「クロコ」など約1700匹が、水槽へ次々に投入された。

 WDCの目標は、毎冬道民を悩ませる大量の雪をエネルギー源として活用することだ。ネット時代に欠かせないデータセンターでは、24時間稼働のサーバーやネットワーク機器などがラックに詰め込まれた状態で膨大な熱を出す。その空調コストや二酸化炭素排出量を、道路の除排雪などで集まった雪を利用することで減らす。昨年4月に事業を開始し、2022年度に本格運用に向けた大規模施設の建設を始める。

 機器の冷却に使った水は33度にまで温まり、その熱をウナギ養殖に活用する。WDCはデータセンターの本格運用までの間を支える収入源として、農水産物の屋内生産を模索し、アワビやウニ、コマツナやミニトマトなどを試してきた。生産サイクルの早いキクラゲとウナギから実用化することにした。「神戸うなぎ淡水株式会社」(神戸市)から幼魚の供給と飼育技術の支援を受ける。

 昨年11月には美唄市の補助…

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