怒る若年男性、矛先はジェンダー政策 韓国に新たな分断、あおる政治

有料会員記事韓国大統領選挙2022

太田成美、ソウル=神谷毅
[PR]

 韓国で暮らす20~30代の男女の間で、新たな分断が深まっている。ジェンダー平等をめざす理念や政策について、男性側から「逆差別」だとの批判が出ているからだ。政治がその分断を助長し、9日投開票の大統領選にも影響を与えている。(太田成美、ソウル=神谷毅)

 「2030(20代、30代)の時代精神は反フェミニズムだ。不平等に女性だけを優遇したジェンダー差別的な待遇措置をすべてなくそう」。ゲームから政治まで、男性が集まり議論する韓国の匿名掲示板「FMコリア」には、こうした書き込みがあふれる。

 ジェンダー政策について男性側が「逆差別だ」と反発する状況に、大統領選の候補者も呼応する。有権者の3割ほどを占め、無党派層が多い20~30代の動向がカギを握るといわれる今回の大統領選。この世代の支持を得られるかは選挙の帰趨(きすう)を左右しかねないとみるからだ。昨年4月のソウル市長選ではこの年代の男性の支持が野党の勝利につながったとされる。

 就職活動中の男性が、面接ではつらつとした女性の就活生だけに視線を送り、肩を落とす――。保守系最大野党「国民の力」候補の尹錫悦(ユンソクヨル)・前検事総長のテレビCMが物議を醸した。

 国民の力は、特権階級の親を…

この記事は有料会員記事です。残り2105文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
  • commentatorHeader
    能條桃子
    (NoYouthNoJapan代表)
    2022年3月16日17時34分 投稿

    【視点】日本でも顕在化していないが若年男性ほど「自分たちの世代は男性の方が損である」だったり「ジェンダーより格差が広い問題がある」という認識があると感じる。高齢男性中心の一部の密室で決まる意思決定プロセスが散見される中で、男vs女という構図ではなく