原発の運転「戦況を考え、その国が判断を」 元ウクライナ大使の懸念

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聞き手・大牟田透
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 ロシアのウクライナ侵攻は4日、ウクライナ南部にある欧州最大のザポリージャ原発への攻撃という前代未聞の事態に至った。東京電力福島第一原発の事故後に駐ウクライナ大使として赴任し、2014年のウクライナ危機・クリミア併合も経験した坂田東一元文部科学事務次官は原子力畑が長く、事態を極めて深刻に受け止めている。

 ――とうとう原発への武力攻撃があったようです。

 非常識極まりない。そもそもウクライナへの攻撃自体がそうですが、その上で原発となると、ちょっと信じられません。この先、万が一ということになると、大きな放射能災害が起こりはしないかと非常に懸念されます。

 ――ロシア軍の指揮命令系統がどうなっているのかとも思います。

 今回の侵攻が始まった時は軍事施設だけを対象にしていたはずです。現実はそうではないようですけど、それでも攻撃してはいけないところ、攻撃を控えるべきところは、わかっていないはずはないんです。チェルノブイリも、福島第一原発もそうでしたが、ある国の原発が事故を起こせば世界的な問題になります。

 ――原発は破壊されても、運転員が逃げても、大量の放射性物質放出といった事態を招きかねません。

 原発は攻撃してはいけないし、原発保有国側も考える必要がある問題ではないでしょうか。相手の良心に任せられないなら、運転はストップするべきでしょう。動いている状態よりはまだましです。戦況を考えて、その国が判断しなきゃいけません。

福島の苦しみ、気持ちが分かるのはウクライナ人だけ

 ――ウクライナ外相は「実際に破壊された場合、チェルノブイリ原発事故の10倍の影響がある」と言っているようです。

 10倍かどうかは分かりませ…

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