甲府の「湯村ホテル」 民事再生法を申請 事業は継続

三ツ木勝巳
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 【山梨】甲府市の湯村温泉にある「湯村ホテル」(山本邦子社長)は2月28日、甲府地裁に民事再生法の適用を申請し、保全命令を受けた。新型コロナウイルスの影響を受け、負債総額は金融機関4社などに計約11億円。事業は継続している。

 帝国データバンク甲府支店によると、新型コロナの影響による倒産は県内6件目で、宿泊業では初めて。

 湯村ホテルは1930年創業で資本金1300万円。客室数99、収容人員138人の「湯村ホテルB&B」を経営し、2003年12月期には3億2400万円の収入があったが、ビジネスホテルチェーンの進出などで収入が減少。病院と連携した温泉利用プログラム型健康増進施設として厚労相の認定を受けるなどしたが、20年12月期の収入は1億800万円だった。

 新型コロナ対応融資などを利用して立て直しに努めるなかで、申請前にスポンサー候補を想定した「プレパッケージ型民事再生」として裁判所に申し立てる。山本重光専務は「従業員や取引先のことを考え、事業継続の最良の方法を考えた」と話している。

 昭和30年代、約40軒あった湯村温泉の宿泊施設は現在10軒。昨年、名称を「信玄の湯 湯村温泉」に変更し、復活をめざしている。再開発のため湯村温泉旅館協同組合などが今年、新会社を設立。県や甲府市、甲斐市と連携協定を結んだ。(三ツ木勝巳)