ウクライナに軍事侵攻したロシアへの警戒を強める北大西洋条約機構(NATO)が4日、ブリュッセルで外相会議を開いた。核戦争の可能性にまで言及して欧米を牽制(けんせい)するプーチン政権に向きあうため、部隊の増派を進めていくことを確認した。
欧州連合(EU)も同日、米国や英国を招いて外相会議を開催し、追加制裁などを議論した。
NATO本部での外相会議にはブリンケン米国務長官らが参加。インテリジェンス(機密情報)の共有などで状況を分析し、今後の対応を話し合った。ストルテンベルグ事務総長は記者会見で、ロシアによるウクライナの原発への攻撃にも触れ、「無謀な行為だ。戦争を終わらせ、撤兵するよう求めるのがNATOのメッセージだ」と強調。対話のチャンネルは残すという。
一方で、ロシアの脅威にさらされている北欧や東欧の守りを固めるため、高度警戒モードの戦闘機や艦船の展開を増やし、それぞれ130機超、200隻超に達したと説明した。武力攻撃が始まった直後に4万人からなる「即応部隊」の展開を決定し、フランスが率いる機動性が高い多国籍部隊がすでにルーマニアに入ってもいる。中長期的な配置計画でも、バルト3国などに置いている常設の多国籍部隊を増強する方針を確認した。
ウクライナには、各国が防空…
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