• アピタル

社会生活を体験できるVR導入へ 山口の特別支援学校

太田原奈都乃
[PR]

 障害のある子の学びの機会を充実させようと、山口県教育委員会は特別支援学校での教育にVR(バーチャルリアリティー)を導入する。348万円を計上した。レジでお金を受け渡したり、バスや電車などの公共交通機関を使ったり。社会生活をVRで体験できる動画をつくり、実際の実習教育に生かす計画だ。

 背景には、特別支援教育を受ける子どもの数の増加がある。県立の特別支援学校は12校あり、県特別支援教育推進室によると、在籍者は近年、増加傾向が続く。小学部は、2016年5月時点と比べて95人増の576人(21年5月時点)。中学部は、同54人増の494人。幼稚部と高等部を含めると、同61人増の計1793人が学ぶ。

 子ども一人ひとりの自立をめざし、社会生活を「体験」することを重視している。ただ、児童生徒数が増えて体験を受けられる回数が減り、コロナ禍では体験の場が制限されることもある。繁吉健志教育長は2月22日の会見で「VRを導入することで体験学習の効果を高めていきたい」と話した。

 県教委は、各学校にVRゴーグルや動画作製用のカメラを配布する予定。各学校や職場実習の受け入れ先などと連携して動画をつくり、実際の実習活動の前後に活用したいとしている。(太田原奈都乃)