第9回妊娠の時期も保護者の顔色次第 「使い捨て」される若手教員の現実

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三島あずさ
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 2018年の春。

 関東地方の私立小学校の教員だった30代の女性は、荒れたクラスの学級運営や保護者対応に、疲れ果てていた。

 身も心もボロボロだった。「担任からおろしてほしい」。管理職に何度も訴えた。

 「仕事でうまくいかなかったことは、仕事でしか上書きできない。自分のためにも乗り切って」。返ってくるのは、そんな言葉ばかり。

 絶望感が募った。「いくらつらさを訴えても、やめさせてもらえないんだな……」

 ストレスからか、嘔吐(おうと)を繰り返し、起き上がれない日もあった。

 何とか乗り切り、ようやく担任期間が終わろうとしていた19年の春。不妊治療をしていることを管理職に打ち明けた。

 2年ほど治療を続けていたが、子どもを授かれずにいた。年齢的にも、先延ばしできない。

 夫婦とも検査結果に異常はなく、医師からは「ストレスが原因かもしれない。働き方を変えて」と言われていた。

 管理職に打ち明けて数日後、呼び出され、こう告げられた。

子どもの頃からの夢だった教員の仕事は、周りに振り回される「便利屋でした」。女性がみた日本の教育現場の現実とは。

「そんなこと言われるんだ」

 「妊娠は夏以降に。年度途中…

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