第1回結婚し関西へ 実家最後の日に弾く三味線の音 「北の大家族」は今

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芳垣文子
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 2007年に財政破綻(はたん)し、財政再建団体(現・財政再生団体)に転落した北海道夕張市。5年後の12年、行政サービスが削られ、厳しい状況下にある同市で私はある家族に出会った。両親と4男4女計8人きょうだいの大家族、谷口さん一家だ。子どもたちは民謡を習い、4人の男子は幕末の志士らにちなんだ名前――。そんなユニークな一家を、朝日新聞教育面の連載「いま子どもたちは 北の大家族」で9回にわたり紹介した。

連載「夕張・谷口家の10年」(全8回)のページはこちら

 2012年3月、朝日新聞教育面で紹介した北海道夕張市の大家族・谷口さん一家。両親と8人きょうだいのこの10年を、かつて取材した記者が一人一人に再訪しながらたどります。

 あれから10年。一家のその後を描きたいとの思いで21年11月30日、夕張を訪ねた。最初の取材後年賀状のやり取りを続け、二度ほどお邪魔したこともあるが、会うのは久しぶりだ。

 線路の高架下をくぐり、少し坂を上った先にある広い敷地に立つ家は変わっていない。わりばし工場だった建物を改装した平屋だ。母鏡子さん(55)が「玄関の靴、大きくなったでしょう」と出迎えてくれた。

 10年前、すでに結婚して家…

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