第41回ロシア「核の恫喝」ねらう先は 日本の「核共有論」米はどう見る

有料会員記事ウクライナ情勢

聞き手・渡辺丘
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 ウクライナに侵攻したロシアのプーチン大統領が「我々は最強の核大国の一つ」と威嚇し、核戦力を含む軍の抑止力を「特別態勢」に移すよう命じました。キューバ危機以来の脅威とも言われる、核使用の懸念をどう考えればいいのか。日本国内で過熱している「核共有」の議論の問題は何か。昨夏まで長年、外務省で専門官を務めた長崎大の西田充教授に聞きました。

西側への「核の恫喝」

 ――ロシアの核戦略から、プーチン氏の狙いをどう読み解けますか。

 冷戦後、ロシアの通常戦力は西側と比べて弱くなり、通常戦力とのギャップを埋めるための核の役割を増大させました。ロシアの核戦略は常に、ロシアと軍事対立すれば、全面核戦争につながるという脅しをかけることです。

 だが、実際に核戦力部隊の警戒態勢を引き上げるのは冷戦後、初めてでしょう。プーチン氏の軍事的意図はウクライナを属国化することです。北大西洋条約機構(NATO)の軍事介入を牽制(けんせい)し、侵攻を確実にするための「核の恫喝(どうかつ)」です。

 他方で、地域紛争において、小型の非戦略核(戦術核)の使用など、あえて状況をエスカレートさせることで、西側に手を引かせるという戦略もとっているとみられます。

 ――実際に核兵器が使われる懸念についてはどう考えますか。

 (プーチン大統領が言う「核…

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