門出の春、だけど憂鬱… 救いの靴はまるで「ギョーザの皮」

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新井義顕
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 新社会人や中学、高校に進学し、初めて革靴に足を通す人も多いこの季節、靴擦れや足のトラブルに悩む人も多い。そんな人によりそう革靴を作る会社が神戸にある。愛用者からは「革靴というよりスニーカー」と口コミで人気が広がり、革靴が合わない学生らの選択肢の一つとして好評だ。

 神戸市長田区の靴メーカー「ベル」。同社が2002年に開発した「やさしい靴」は、やわらかな人工皮革を使い、かっちりした形を保ちながら靴擦れの原因となる硬さを克服する製法で作られている。

 2013年と15年にはグッドデザイン賞を受賞し、審査員から「今まで出合ったことのない、ギョーザの皮をまとったようなフィット感と軽さ」と評価された。10年前には学生靴業界へも乗り出した。

 中学入学に合わせて学校指定のローファーを購入した熊本市の高3の女子生徒は、当時、足のマメや靴擦れに悩まされていたという。通学途中にある坂道の上り下りがつらく、体育用の靴で通うことも。何足も買い替えてみたが靴擦れから解放されず、貼り替え用のばんそうこうを常に持ちあるいていたという。

 中1の夏、フリーペーパーで見た広告でベルの靴を知り、試しに購入してみた。

 「運動靴のように歩けるし…

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