第14回働き方改革したら学力アップ効果も 「定額働かせ放題」やめるには

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聞き手・高浜行人
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 タイムカードの書き換えに、月100時間超の残業……。社会全体で働き方改革が進むなか、学校現場では労務管理の意識がまだまだ希薄だ。なぜ学校は変わらないのか。200以上の学校、教育委員会の業務改善に関わってきたワーク・ライフバランスの小室淑恵社長に背景と改善策を聞いた。

 ――学校で働き方改革が進まない理由は。

 大きいのは、保護者との関係です。私たちがコンサルティングをする際、まずは教職員に集まってもらって会議を開き、職場の仕事を全て書き出して、減らせないか、外部に移管できないかを徹底的に考えます。その際、先生方から必ず出たのが、「保護者がどう思うか」という懸念でした。

 自分たちはやめたいと思うことがたくさんあるけど、やめたら保護者に「教員が楽をするための働き方改革だ」と思われるのではないか。考えた末、どれもやめられないという状況だったんです。

 ――どう対処しましたか。

 ある学校では会議に保護者も入ってもらいました。すると、保護者は先生たちが子どもに向き合う余裕がない状況を実感し、改革の必要性を認識してくれました。事務作業を何個クリアしたかではなく、子どもに向き合い、授業の質を上げる時間を確保する必要があるという点で保護者も先生も同じ方向を向いていることがわかったんです。

 地域行事の手伝いや登校中の誘導など、むしろ保護者の側から「やめてよいのでは」と言われた業務もありました。この数年、多くの企業で働き方改革が進んで、親たちの意識も変わってきているのでしょう。

 ――改革によるメリットは。

 教員の長時間労働の改善にとどまらない結果が出ています。夕方以降の電話を留守番電話にした学校では教員だけでなく、保護者の改革への満足度も高いという結果が出ました。

 改革をした学校の方が、そう…

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    澤路毅彦
    (朝日新聞編集委員=労働)
    2022年3月22日13時46分 投稿
    【視点】

     労働問題や裁判、政策を取材していて、よく疑問に思うのが「なぜ民間と公務ではルールが違うのか」という点です。民間企業に適用される均等・均衡ルールや5年の無期転換ルールは、なぜ公務には適用されないのか、それは妥当なことなか・・・。  教員の

連載いま先生は(全14回)

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