アメリカの空気と阪神モダニズム 海を渡った版画家2人の歩み

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田中ゑれ奈
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 木版画の平塚運一(うんいち、1895~1997)とエッチングの神原浩(1892~1970)。得意な技法も画題も異なる2人の創作版画家を、人生の一時期を海外で過ごしたという共通点で結ぶ「海を渡った版画家たち」展が、神戸市の神戸ゆかりの美術館で開かれている。

 島根出身の平塚は、石井柏亭(はくてい)の導きで版画の道へ進んだ。関東大震災後のスケッチを元にした連作「東京震災跡風景」ではザクザクと粗い線で、傾いた木や電柱が突っ立つ焼け跡の虚無を効果的に伝えている。仏教文化研究や版画の収集にも熱心で、地震で地面に落ちた仏頭を大胆な構図で描いた「臼杵石仏」にもその関心は表れている。

 66歳で娘家族が住む米国ワ…

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