第1回ウサギ15匹を安楽死 「ひどい」批判殺到の動物園と獣医が思うこと

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矢田文
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 手術台の上には、麻酔器からホースのつながったプラスチックの衣装ケースが置かれていた。

 2020年末、岩手県盛岡市動物公園「ZOOMO」では、カイウサギたちの安楽死を避けられない状況になっていた。原因は繰り返す感染症だった。

 麻酔薬を充満させたケース内で、ウサギたちは数分で眠りについたという。眠ったウサギを順にケースから取り出し、今度は注射針を使って直接、血管に致死量の麻酔薬を投与した。

 「注射を打った後は早いです。1匹の命を終えるのに、処置は15分かからないくらいでしょうか」

 同園の獣医師・松原ゆきさん(41)は淡々と話す。

 眠るように息を引き取るため、心臓が確実に止まったのか聴診器を使って確認した。

 死んだウサギはその後、園内にある専用の焼却炉で焼かれた。

 「カイウサギの展示終了について」

葛藤しながら、動物の「生」だけでなく「死」も等しく公表

 21年3月23日、同園はこんなタイトルのお知らせをホームページに載せた。

 ウサギの展示終了が安楽死によるものだと分かると、多くの人の賛否が寄せられた。

 生き物が死ぬことは、時に悲しくつらい。それでも人は、様々な理由でいのちを奪い、助けることをあきらめる。「かわいそう」と断じるにはあまりある思いを抱えて。様々な生き物の最期に向き合った現場からの報告です。

 松原さんは悩ましそうに言う…

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