ウクライナ侵攻で揺れるロシア大学の日本校「学びたい人いるはず」

有料記事ウクライナ情勢

三木一哉
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 北海道函館市にあるロシア極東連邦総合大学の函館校。1994年、国立のロシア極東連邦総合大学(ウラジオストク)の正式な日本分校として開校し、主に日本の学生が在籍。ロシア人教員から本格的な語学を学べると定評がある。だが、ロシアのウクライナ侵攻後、学校には抗議の電話が相次ぎ、ロシアに対する制裁発動で交流活動にも影響が懸念される。同校を運営する函館国際学園の渡辺善行理事長(73)に現状を聞いた。

 ――ロシア軍のウクライナ侵攻で、学校に影響は及んでいますか。

 抗議の電話はある。でも私たちは民間の学校法人で、学費や函館市からの補助金をもとに独立した運営をし、ロシア側からの出資も介入もない。語学教育のノウハウや学位の認定ではロシアの本校と連携しており、本校出身の先生もいるが、給料は私たちが支払っている。

 この学校は語学や教養を学ぶ場であって、政治を実践したり教えたりする場所ではない。教師や学生が個別にどんな考えを持つかは自由だが、プライベートなことに学校はかかわるべきではない。なので、個別の教師や学生への取材の申し込みは断ってきた。私を含め教職員、学生のだれもが困惑し、苦悩している。

 ――経済制裁で日本とロシアとの往来が制限されると、交換留学や学生の就職などに影響が出ませんか。

 在学中の本校への短期留学は私たちのカリキュラムの売り物だったので、中断になれば大変残念だ。だが、生きたロシア語を学べる国はロシアにとどまらない。留学先やインターン先としてはアゼルバイジャンやモルドバなどもありうる。スラブ言語圏としてポーランドやチェコへ行くことも考えていい。そもそもロシア関係以外の企業に就職する卒業生も多い。

 受験生や入学者の減少はあるかもしれないし、そうなれば学校は経営面で厳しくなる。だが逆に、今のような時にこそロシアを知り、ロシア語を学びたいと考える若者もいると信じている。

 ――こういう状況の下で、こ…

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