香川・直島にアート施設2つオープン ベネッセ

紙谷あかり
[PR]

 香川県直島町に12日、新たなアート施設が二つオープンした。安藤忠雄さんが新たに設計した「ヴァレーギャラリー」と、「杉本博司ギャラリー 時の回廊」の2施設で、ベネッセホールディングス岡山市)が手がけた。

 「ヴァレーギャラリー」には、草間彌生さんの「ナルシスの庭」と、小沢剛さんの「スラグブッダ88」が展示される。「ナルシスの庭」は、1966年にベネチア・ビエンナーレで初めて出品された空間作品。今回は計約1700の球を屋内外に敷き詰めており、直島の自然や安藤建築との調和が楽しめる。

 正面にある池の横に展示される「スラグブッダ88」は、豊島(土庄町)の産業廃棄物処理の過程でできたスラグで作った88体の仏像。「直島八十八カ所」として伝わる仏像をかたどっているという。2006年から直島で常設展示されているが、今回、仏像の周囲に豊島石を敷き詰めるなど再構成を行った。

 ギャラリーに一番乗りした荒川美保さん(54)=東京都練馬区=は、「建物や作品に思わず吸い寄せられた。天気が違うときにも見に来たい」。

 一方、「時の回廊」では写真や彫刻、建築など幅広い分野で活躍する杉本さんの初期作から新作までを鑑賞することができる。既存の作品に加え、ガラスの茶室「聞鳥庵(もんどりあん)」や写真のシリーズ作品、半化石化した杉を用いたテーブルなど計30点が展示される。

 また、テーブルなどが展示されるカフェラウンジでは、「聞鳥庵」を眺めながら茶と菓子を楽しむことができる。綾川町から泊まりがけで訪れた大林めぐみさん(42)は、「茶室の姿が、夜は幻想的で昼は爽やか。瀬戸内の景色が新たに増えた」と話した。

 「ベネッセアートサイト直島」の笠原良二さん(53)は、「作品を通じて自然や時と向き合い、何か考えるきっかけや新たな気づきを得てもらえれば」と話す。

 ヴァレーギャラリーは午前9時半~午後4時、入場料1300円(ベネッセハウスミュージアムと共通)。時の回廊は午前11時~午後3時、入場料1500円(要予約)。(紙谷あかり)