「中卒ホープ」のライバル、いまだ対戦できず 交わした約束を支えに

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松本龍三郎
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 入門した春から、3年の月日が流れた。

 中学横綱を争い、「中卒のホープ」と期待を集めた2人はいまだ、大相撲の土俵でまじわっていない。

「中学横綱」の吉井は5番目に早い出世も…

 2018年全国中学校体育大会(全中)で優勝した吉井は、序ノ口デビューの19年夏場所から負け越し知らずで脚光を浴びた。

 16歳8カ月で幕下に昇進を果たした。幕下が現行の東西60枚となった1967年以降で、5番目に早い出世だった。上にいる4人のうち、3人がのちの横綱(北の湖、2代目若乃花貴乃花)だ。

 連続勝ち越しを10場所に伸ばし、21年春場所で番付を東21枚目まで上げた。

 だが、いまだにそれが自己最高位だ。

 その場所前には当時の師匠、時津風親方(元幕内時津海)が不祥事で角界を去る騒動に巻き込まれた。初の負け越しも経験。21年秋には稽古で負傷した手の指を手術したこともあり、番付は大きく降下した。

 今、かつてのように記者から取材を受けることはほとんどない。

 約2年ぶりに三段目で迎えた今年の初場所、久しぶりに吉井の声を聞いた。

 「取材を受けるのは久しぶり…

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