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孤独、難民、格差… 筑駒、麻布、武蔵で出題 中学入試分析・前編

有料記事変わる進学

川口敦子、編集委員・宮坂麻子
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 今年の首都圏の中学受験は、過去最多だったリーマン・ショック前の水準並みに受験生が増加し、激戦となった。大学入試改革以前から、思考力、判断力、表現力を問う出題が目立っていた中学入試。今年はどんな内容だったのか、3回シリーズで各教科を振り返る。まずは、社会から。(川口敦子、編集委員・宮坂麻子

 ロシアのウクライナ侵攻のニュースが連日流れている。「こうした問題について、家庭でお子さんとどのように話していますか」

 中学入試の社会科の出題分析をした、サピックス小学部社会科教科責任者の加藤宏章さんは問う。そもそも世代的に冷戦時代の記憶がない保護者もいるだろう。「親子で歴史を振り返った上で、ロシアの立場なら、欧米諸国ならどう考えるか、NATOやエネルギー問題がなぜ話題になるのか、日本に置き換えて考えると、などと様々な面から話してみてほしい」

 昨今の中学入試では、世の中で様々な意見がある事象が必ずと言っていいほど出題され、中堅校でも知識だけでは対応できなくなっているという。「親子で『なぜ?』『理由は』と対

話しながら、子どもが自分の意見を持ち、相手に伝わるよう論理立てて話せるように、大人の意見を押しつけず待つことが大切だ」

 今年の社会科では、昨年見られた感染症関連の出題から一歩踏み込み、新型コロナで浮き彫りになった世界の課題をテーマにした出題が目立ったという。

 一つは、麻布や武蔵などで出題された「格差」だ。

 筑波大付属駒場では、コロナ…

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    長島美紀
    (SDGsジャパン 理事)
    2022年3月17日9時17分 投稿
    【視点】

    いわゆる難関校とよばれる学校の入試で、孤独、難民、格差、ジェンダーという不公正の問題を取り上げることは非常に重要です。親の所得水準が高いほど子どもの教育費により支出し、その結果偏差値の高い学校に進学する可能性が高く、偏差値の高い大学に進学す