強盗犯に命奪われた母、まだ温かかった背中 犯罪被害者遺族の悲しみ

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柏樹利弘
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 犯罪被害者の遺族が置かれる現実を伝えたい――。そんな思いから、事件で母を亡くした元ピアニストの高橋文子さん=名古屋市=が講演した。事件当時の心境や、人の悩みに寄り添う臨床心理士として歩み始めた現在について、思いを語った。

 名古屋市瑞穂区の瑞穂生涯学習センターの講演会場に12日、ドビュッシーの「月の光」の美しい調べが響いた。

 講演はピアノ演奏から始まった。亡くなった母はモダンバレエの舞踊家で、ドビュッシーの作品を愛していたことから、犯罪で亡くなった人々に捧げる思いで演奏したという。

 母は20年以上前、強盗犯に命を奪われた。警察の連絡を受けて現場に着いたときの光景が忘れられない。家事を手伝っていた知人宅の応接間で、母がひとり横たわっていた。「遅くなってごめんなさい」と背中に手を置くと、まだ温かかった。容疑者はその後、逮捕された。

「二次被害」の現実、心が痛んだ

 被害者遺族のなかには、周囲…

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