「冤罪の冤の文字は…」異例の勧告 再審無罪の殺人、捜査の違法性は

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米田優人、松浦祥子
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 大阪市東住吉区で1995年、女児(当時11)が焼死した火災を巡り、殺人罪などで無期懲役が確定した後に再審無罪となった母親の青木恵子さん(58)が、捜査の違法性を問うた国家賠償請求訴訟の判決が15日午後2時、大阪地裁で言い渡される。青木さんは判決を前に朝日新聞の取材に応じ、「冤罪(えんざい)を二度と生まないため、警察だけでなく、検察の捜査の違法性も認めてほしい」と訴えた。

 青木さんは、保険金目的で放火して娘を殺害したなどとして逮捕、起訴され、殺人罪などで2006年、無期懲役の判決が確定。大阪地裁の再審で16年、火災は自然発火の可能性があり、捜査段階の自白は誘導された疑いがあるとして無罪判決を受け、確定した。

 事件を反省し、検証してほしい――。青木さんはそう考え、国(検察)と大阪府(警察)に計約1億4500万円の損害賠償を求めて提訴した。府警の警察官が大声や暴言を使って自白を迫るなど、違法な取り調べがあったのは明らかだと主張。自白に証拠能力がないことを認識できたのに、青木さんを起訴した検察官の対応も違法だと訴えた。

 これに対し、府側は、警察官が取り調べで一時的に大声を出すこともあったが、ただちに違法と評価されるものではなく、出火原因についても十分な捜査をしたなどと反論。国側は検察官が証拠資料を適切に評価して合理的な根拠をもって起訴したと主張し、いずれも「違法な捜査はなかった」として請求を棄却するよう求めた。

 結審後の昨年11月、地裁は和解を勧告した。青木さん側が公表した地裁の和解勧告は、異例ともいえる表現から始まる。

 「冤罪の『冤』の文字は、う…

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