「都市部は避けられた」 苦境の旅館、コロナ禍での葛藤と挑戦

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聞き手・箱谷真司
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 新型コロナウイルスの影響で、宿泊業の苦境が続いている。なかでも、密を避けるためか、人が集中する都市部のホテルや旅館は集客に苦戦するケースが目立っている。新幹線が通るJR新神戸駅近くの「料亭旅館 ほてるISAGO神戸」の砂金伸和代表(53)=兵庫県旅館ホテル生活衛生同業組合副理事長=に、コロナ禍での葛藤や挑戦について聞いた。

 ――コロナ禍でどのような影響を受けていますか。

 「コロナの影響が出始めたのが、2020年1月半ばごろだった。キャンセルの大嵐で、(キャンセル連絡の)ファクスは毎日2~3センチ積もるほど届いた。春休みの旅行や歓送迎会の予約も消えた」

 「1年ぐらいでコロナの影響は収まると思ったが、今年でコロナが始まって3回目の春を迎える。この間、平均の売上高はコロナ前より約7割も減っている。感染対策の検温器などの導入で1千万円以上かかった。温泉施設の維持費もかかる。2年連続で数千万円の赤字で、頑張ってためた内部留保もどんどんなくなっている。創業70年を超えるが、2年連続の赤字は初めてだ」

 ――行政の支援策はどうでしょうか。

 「従業員はアルバイトを含めて30~40人いる。コロナ禍で休業する時期もあったが、(雇用を維持して休業手当を払った企業を政府が支援する)雇用調整助成金の特例措置のおかげで解雇はしていない。特例措置は休業手当の100%補償をうたっている。だが、実際は社員の社会保険料などを旅館で負担しているので、休業手当の約30%分は旅館側の負担になっている。特例措置を受けても、実質的には手持ちの資金が減っている」

 「政府の観光支援策『Go …

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