第5回「荒れた学校」はなぜ変わったのか 西成高校長が語る信頼の築き方

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加藤あず佐
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 20年ほど前は「荒れた学校」だった西成高校。年に100人弱が中退していた学校は今、就職内定率100%の学校になった。なぜ生徒は成長できるのか。同校の役割とは。山田勝治校長(65)に聞いた。

 ――入学する生徒のほとんどが不登校を経験した生徒。先生は、どのように信頼を築くのですか。

 ほとんどの生徒が、教師は「敵」だと思っています。「こんなことも分からないのか」「お前はできないやつだ」と言われ、大人を信用できなくなっている。

 信頼の貯金をためて、ようやく生徒と色々な話ができます。先生たちには常に、「まず、生徒の話を聞いてください」と言っています。

 ――どんな風に聞くのでしょうか。

 一例を挙げます。数年前、こんな問題が起きました。

 女子生徒Aが、女子生徒Bを殴ったり、蹴ったりしました。Bは「暴力を受けた。Aを停学にしてくれ」と言う。すると、Aは「差別発言をされたから殴った」と言いました。Aには、軽度の知的障害がありました。Bに「だまれ障害者」と言われたから、殴ったと言うのです。さて、先生はどう対応すればいいでしょうか。担任が1カ月かけて聞き取りをすると、あることが分かったのです。

差別的な発言をした生徒にも理由がありました。厳しい環境に置かれた生徒に、先生はどう向き合ってきたのでしょう。じっくり聞きました。

 差別発言をしたBには、家庭…

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