マリウポリで人道危機 避難所・病院へ爆撃、路上に放置される遺体

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 ロシア軍の包囲が続くウクライナ南東部マリウポリで、人道危機が深まっている。水や電気を断たれ、食料も不足している模様だ。住宅や病院への攻撃が連日伝えられ、民間人の犠牲は当局発表で2300人を超えた。ロシア軍の戦争犯罪を問う声が強まっている。

 16日夕、爆撃されたマリウポリの劇場は人口43万の港湾都市を象徴する建物だ。旧市街の真ん中に1960年代に建設され、周辺は市民の散策スポットだった。

 ロシア軍は侵攻開始後まもなくマリウポリを包囲。2月28日からミサイルや砲弾で集中的な攻撃を始めた。周辺部の市街地はほとんど破壊され、劇場に避難していたとされる約1千人には、こうした地域からの人もいる模様だ。市当局は爆撃直後、中央部が崩れ落ち、黒煙を上げる劇場の写真をSNSに投稿した。爆撃後も周辺への砲撃が続き、死傷者の数は17日午前になっても確認されていない。

 爆撃前に米宇宙企業マクサー・テクノロジーズが撮影した衛星写真には、正面玄関前と後方の広場にロシア語で描かれた「子どもたち」の文字が、上空から見える大きさでくっきり浮かぶ。ウクライナのクレバ外相は「ここが避難所だったことをロシア軍が知らなかったはずはない」とツイート。市当局はSNSに「どんなに時間がたっても私たちは絶対に許さない」と書いた。

 今月9日には、子どもを含む…

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