ウクライナの少年は77年前の僕です 最期まで戦争憎んだ宝田明さん

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編集委員・石飛徳樹
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 俳優の宝田明さんが14日、87歳で死去した。1954年の「ゴジラ」第1作で主演し、様々なジャンルの映画に出演。舞台やミュージカルでも活躍した。

「自分を殺して生きてきました」

 「陽」の人だった。取材の時も常に快活に迎えてくれた。映画でも舞台でも、明るく楽しい東宝のカラーを体現していた。荒唐無稽な設定も似合ってしまう。それがスター俳優というものだ。しかし戦争の話となると、全く別の顔を見せた。

 11歳の時、終戦を旧満州中国東北部)で迎えた。侵攻してきたソ連軍に銃撃され、麻酔なしで弾丸を摘出した。そして20歳の時、核実験の犠牲者といえるゴジラによって、俳優として世に認められた。反戦反核への思いは人一倍強い。

 ただ、長い間その思いは口にすることはなかった。発言するようになったのは還暦を過ぎてからだ。

 「俳優は社会的発言をしては…

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    前田直人
    (朝日新聞コンテンツ戦略ディレクター)
    2022年3月18日17時28分 投稿

    【視点】ゴジラ第一作は何回も観ました。モノクロ特撮の迫力をまとった強い反核メッセージは、何度みても胸に響きます。1954年公開ですから、原爆投下から9年しかたっていない頃の作品です。その62年後には、東日本大震災に伴う福島第一原発事故を想起させるシ