第4回止まらない重点措置ドミノ 岸田首相がこだわった「自然体」とは

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西村圭史 戸田政孝 宮田裕介
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 3月13日午後5時すぎ。日曜日の首相公邸松野博一官房長官後藤茂之厚生労働相ら、新型コロナ対策を担う閣僚らが集まった。翌週21日に期限を迎える18都道府県の「まん延防止等重点措置」の解除判断を決める期日が迫っていた。

 岸田文雄首相を前に、新規感染者数が減少傾向にあることや、自治体側の意向を官僚が説明。「ほぼ全てで解除できると思います」と伝えた。懸案は、病床使用率が6割を超えている大阪府への対応だった。

 首相らに配られたのは、大阪の今年と昨春の感染者数を「波形」で表したグラフだった。大阪は昨年3月に緊急事態宣言を解除したが、すぐに感染のリバウンドが起き、4月の再宣言に至った。グラフを眺める出席者からは「波が似ている」との声が漏れた。

「もう金目の話だ」しびれ切らす政府関係者

 年明けから続く重点措置適用…

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    牧原出
    (東京大学先端科学技術研究センター教授)
    2022年3月20日19時20分 投稿
    【視点】

    岸田内閣の新型コロナ対策を追跡した興味深い連載です。ここでいう「自然体」は、首相がこだわりを捨て、専門家や首長など周囲の意見に耳を傾けて決定するというものです。水際対策に首相は一時かなりこだわったと第1回の連載でも出てきますが、結局3月に入

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