懐かしの「回るお菓子売り場」惜しまれながら引退へ 松坂屋静岡店

有料記事

黒田壮吉
【動画】静岡の回るお菓子売り場、惜しまれつつ引退=黒田壮吉撮影
[PR]

 松坂屋静岡店(静岡市葵区)で半世紀近く活躍した菓子の回転台「回るお菓子売り場」が23日、同店の改装に伴い、撤去される。回転台は昭和時代、全国各地の百貨店にあったが、時代の流れとともに数が少なくなった。同店には世代を超えた多くの人々が訪れ、引退を惜しんでいる。

 本館地下1階西入り口付近。キャンディーやチョコレートなど計80種類のカラフルな菓子が置かれた2台の回転台がゆっくりと回る。買い物客はかごに購入したい菓子を入れて、量り売りで購入する仕組みで、親子3世代が楽しそうに選んでいた。

 同店に設置されたのは、全館新装開店した1971年9月。当時の図面によると、食品売り場中央に設置されていたといい、「売り場の花形として設置されたと考えられる」と同店担当者。機器自体はメンテナンスなどのために交換されているものの、昔から2台が稼働しているという。

 売り場には先月からメッセージボードが置かれ、たくさんの惜しむ声が寄せられている。「小さい頃に祖母に連れられ、いまは息子の顔をニコニコ見ています。幸せな時間をありがとう」「病院の帰り、母と祖母に買ってもらった。あたたかい思い出です」「母との思い出がいっぱいある。なくなるのはさびしい」など感謝や思い出をつづった書き込みにあふれる。今月16日からはメッセージが貼られた特別仕様で回っている。

 回転台を開発した菓子卸売業…

この記事は有料記事です。残り743文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【10/25まで】すべての有料記事が読み放題!秋トクキャンペーン実施中!詳しくはこちら