第62回ロシアへの非難決議 なぜ中国は「反対」ではなく「棄権」だったのか

有料会員記事ウクライナ情勢

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 ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、中国はロシアの武力行使こそ支持しないものの、経済制裁には反対し、米国からは「ロシアを支援するのではないか」と警戒されています。こうした中国の姿勢について、国内から「中国は積極的に仲裁に乗り出すべきだ」と提言する識者がいます。シンクタンク「全球化智庫」の理事長で、中国政府に政策を助言する国務院参事でもある王輝耀氏です。

――中国はウクライナ情勢でどのように振る舞うべきなのでしょうか

 私は「中国は仲裁役として、もっと積極的にこの問題に関与すべきだ」と考えています。

 中国はロシアにとってもウクライナにとっても最大の貿易相手国で、双方と関係が深いです。一方、ロシアはウクライナと対立し、北大西洋条約機構(NATO)とも対立しています。ロシアと争っている当事者ではない大国は、中国だけです。

 また、中国とウクライナは、どちらかが主権と領土保全の危機にさらされた場合、他方が支援をするという協定を結んでいます。中国はこの問題で影響力を発揮することは、義務でもあるのです。

――中国側にとって、仲裁に乗り出すとどんなメリットがあるのでしょうか?

 両国の衝突は中国との貿易に影響を及ぼします。特に、ロシアとウクライナは食糧の輸出大国です。紛争の影響で供給量が減って食糧価格が上昇すれば、食糧の輸入大国である中国にとって打撃が大きいのです。

 エネルギーも同じです。例え…

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