地価急上昇の北海道北広島 理由は「BIGBOSS」効果以外にも

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日浦統
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 22日公表の公示地価で、住宅地、商業地ともに上昇率が全国1位となった北海道北広島市。「BIGBOSS」こと新庄剛志監督が率いる北海道日本ハムファイターズの新本拠地「北海道ボールパークFビレッジ」の開業を来春に控えているのが一因だ。しかし、関係者によれば「上昇の理由はそれだけではない」という。現地を訪ねてみた。

 住宅地の上昇率が26.0%と全国1位だった同市共栄町1丁目の調査地点に立った。市役所から約500メートル北に位置する戸建てが密集する地域からは、1キロほど西に建設中の新球場「エスコンフィールド北海道」を望むことができる。

 10年ほど前に近くの中古住宅を買った男性(69)に話を聞いた。日ハムファンだが、「新球場が徒歩でも行ける距離の所に移転してくるとは想像もしていなかった」とうれしそうだ。最近、家を売った近所の人によれば、坪単価は10年前の倍になっていたという。男性は「街がにぎやかになるのは歓迎だが、地価が高くなりすぎて固定資産税が高くなるのが心配だ」ともらした。

 上昇率全国3位の21.6%だった同市東共栄2丁目の調査地点は大雪の影響が残っていた。横道の両側には高さ2メートル以上の雪山がそびえ立っていた。自宅の前で雪かきをしていた男性(87)は「この辺りは高齢者も多い。雪かきは本当に大変」とこぼした。地価が上昇している実感は「あまりない」という。

 北広島市は今年、全国の住宅地の上昇率のトップ10で計7地点がランクインした。前年は4カ所で、2年連続で地価が急上昇している。上昇地点は新球場東側に広がる市街地の5カ所にとどまらず、北西側6キロ程度の西の里地区や西側6キロ程度の大曲地区なども含まれる。

 背景には「日ハム効果」以外…

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