第8回「気が狂いそう」「とても暗くて憂鬱」だけど…Qを追い続ける人々

有料会員記事Qアノン

ニューヨーク=藤原学思

前回のあらすじ

3年間で実に1700時間、Qアノン現象を撮り続けた映画監督カレン・ホバックは「Qの正体に最も近づいた人物」の1人です。彼は疑惑の人物とのやり取りの中で、ある確信を抱きます。「Qの背後にいるのは…」

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 陰謀論集団「Qアノン」は、多くのジャーナリストや研究者が注目する。

 なぜ、彼らは支離滅裂な主張を信じるのか。どのようにこれほどの規模になったのか。そして、「Q」とはだれか――。調べるべき対象は尽きない。

「Qアノンの人たちは、真剣なんだ」

 ワシントンを拠点とする政治記者、ウィル・ソマーは、米ウェブメディア「デイリービースト」でQアノン関連の記事を書き続けてきた。2018年6月以降、確認できただけで100件ほどになる。

 ソマーは16年から、米国の右翼運動や陰謀論を精力的に取材してきた。後に有名となる極右団体「プラウドボーイズ」を最初に取材した記者の一人でもある。

 Qが匿名掲示板「4chan(ちゃん)」に現れたのは、17年10月のことだ。ソマーはその年末にはすでに、Qアノンが盛り上がりつつあることに気がついていたという。

 「最初はネット上のたわごとにすぎないと思っていた。実際、4ちゃん内でも『あほくさい』とか『ばかだ』と扱われていた。ただ、どんどんと形ができていった」

 18年4月には、ワシントンで行われたQアノン関連のデモを取材。参加者は数百人だった。まだ、多くの記者がその存在に注意を払っていない段階だ。当時については、ツイッターにこう書き残している。

 「多くの人が聞いてくるが…

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