第18回砲撃で破壊されたビル、庭に遺体 「世界の終わりはこんな感じかと」

有料会員記事ウクライナ情勢

リビウ=高野裕介
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 ロシア軍がウクライナに侵攻してから約1カ月。この間に、1千万人以上が家を追われて国内外に避難した。ポーランドに近い西部の街リビウには、激しい攻撃を受けた戦火の故郷を、命からがら逃れてきた人も少なくない。

 ロシア軍による包囲が続き、深刻な人道危機が懸念されている南東部の港湾都市マリウポリ。ウクライナ人の男性セルゲイさん(48)は、妻(44)と娘(17)の3人で16日に脱出し、リビウに来た。母親や義弟の行方がわかっておらず、ロシア軍による拘束を懸念して、職業やフルネームは明かさなかった。

 ロシア軍によるマリウポリの包囲は3月初旬から始まり、一気に状況が悪化した。侵攻が始まった当初、子どもを連れて早々に街を出た弟に、セルゲイさんは「どこに行っても同じ。避難しても意味はない」と言うほど楽観していたが、「結果的に私は間違っていました」。

 電気、インターネット、水道、ガスが順に止まっていった。食料は手に入らなくなり、食事は1日1回だけになった。朝起きると、自宅前の空き地で木材を使って火をおこし、近所の人に分けてもらったジャガイモやタマネギでスープを作った。主食のパンや肉はなくなった。たばこを吸うときは、近所の人と4人で1本を分け合った。

 一方、一部の市民には秩序がなくなり、商店などでは略奪行為も起きたという。「誰もが生き延びることに必死になっている」

菓子をもらうために並んでいた親子、15分ほど後に…

 日課になったのは、砲撃や空…

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